《田舎のネズミと都会のネズミと》
僕は旅に出る
あのビルの街へ
きらめく夜景のレストランで
シャンパンを
見たこともないような
カラフルな店で
おしゃれな人に混じって
僕もと思ったのに
早足で通り過ぎる人は
ぶつかる肩もお構いなし
むせかえるような
アスファルトの熱
グラグラ煮られて
グニャグニャだ
やっぱ田舎へ帰ろう
そうだ田舎へ帰ろう
やっぱ田舎が1番
僕は田舎のネズミ
僕も旅に出る
美しい村へ
のんびりスローライフを
過ごすのさ
お日さまとともに
目を覚ましたなら
お月さまと一緒に
おやすみする
飛んでくる虫々は
モスラみたいにでっかくて
飲み屋も早くに
店じまいだから
一人でチビチビ
涙チョロリ
やっぱ都会へ帰ろう
そうだ都会へ帰ろう
やっぱ都会が1番
僕は都会のネズミ
僕は旅をやめた
この場所へ住もう
憧れの一戸建てなんて
買っちゃおうかな
明日の宿の
不安もなければ
お気に入りの枕で
寝られちゃう
「安定と引き換えに
私は自由を手放した」
哲学者みたいな
ことを言うほど
毎日毎日
退屈だ
やっぱ旅に出よう
そうだ旅に出よう
隣の花が赤くたって
惑わされない
僕は旅のネズミ
旅が1番
僕にとってこの生活が
最高さ
22.9.23
しなのの森の音楽家 Vol.4
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